Udemyは、今までの教育スタイルより、さらに新しく一歩進んだ形というイメージがある。

ーー現在辻さんがUdemyにて開設されている学習講座『実践 Python データサイエンス』に関しておうかがいできればと思います。もともと辻さん自身は、オンライン教育というジャンルにどのような印象をお持ちでしょうか?

世界的な流れですよね。例えばアメリカの大学では、講義をネット配信するのが数年前からすごく流行っていますが、この良いところは、最先端の技術を、それを開発した人が講義をしてくれること。それ以上に分かりやすいものって、無いと思いますからね。

オンラインコースって、世界中で見られるわけじゃないですか? だから極端な話、これがあれば十分になっちゃうわけなんです。そういう意味では、自分としてもこの講座を開設した以上は、誰かのお役に立てればと。例えば地方の方でも見ることができますし、そういう意味でいろんな人に届くというのは、すごく良いことだと思います。

“データサイエンス”とは?『実践 Python データサイエンス』講師・辻真吾が解説! tec160715_udemy_3

ーー多くの人に伝えるという意図としては、オンラインというコンセプトは現在、無視できませんね。Udemyで講義を担当することになったのは、どんなきっかけがあったのでしょうか?

以前、翻訳を頼まれたことがあったというのが経緯ですね。元のコースは英語で、もともとあったものの翻訳版を作ってくれないか、という依頼を受けてやっていました。実はまた別のサイトでUdemyと同じようなことをやっていたんですけど。

ーー近年はいろんなオンラインサービスがありますが、Udemyに何か特徴的なところはありますでしょうか?

すごく自由なところですね、誰でも講師になれるし。他のサイトでは、サイト側が講師を管理、講師を選んでやってもらう、という形だったので、誰でも講師、ということはできなかったんです。そのサイトではPythonのコースを頼まれたのがきっかけでした。で、そこでは単に言語としてのPythonの基本を解説するビデオコースを作ってほしいという依頼を受けていました。その後、Udemyさんのほうからも依頼をいただいて、という流れですね。

ーーなるほど。ではもともとどういうものを作るのかというイメージはあったのでしょうか?

そうですね。他のサイトでオンラインコースを作っていましたので。ただ、UdemyにはQ&Aの掲示板みたいなものがあって、インタラクティブな感じというか、新しいものがあると思いました。そこに受講者が質問を書き込めば、大概は私が答えるという形で運用していますが、一方で誰もが質問を見られますので、別の人が答えてくれることもあります。

「私が確認したところこうなりました」みたいな感じで、他の人に解決してもらったこともありましたし、そういう意味では講師との一対一だけじゃなくて、一緒にやっている人たち同士がつながっている、みたいな感じがあります。そんな、今までの教育スタイルより、さらに新しく一歩進んだ形というイメージがありますね。

“データサイエンス”とは?『実践 Python データサイエンス』講師・辻真吾が解説! tec160715_udemy_4

ーーコンテンツ自体をアップデートしていくという意味でも、便利ですよね。例えばPythonでいえば、解析に有用なライブラリはアップデートも追加もどんどん行われるので、そういう情報、説明も常に追加していく必要もあるかと思いますが。

確かに。アップデートは簡単にできるので、重宝しています。現状でも差し替えたいと思っているところが何か所かあって、そんな個所を簡単に差し替えできるのもいいところですよね。全体のコースじゃなくて、一個のレクチャだけ差し替えるということも簡単にできるし、本当に便利です。

ーーオンラインだと、閲覧者は常に最新を見るわけですから、それは重要ですね。

まさしく! 例えば書籍だと、間違ったまま出版されちゃうと、すでに出版されたものまで直すことができないじゃないですか。でもネットのコンテンツなら、そこを差し替えたら、みんな新しいものとして見ることができますし。そういうところは本当に素敵だと思いますね、作る側のプレッシャーの軽減という意味でも(笑)。

ーーなるほど。確かに筆者にはついてまわる壁ですよね、作る時のプレッシャーって(笑)。では最後に『実践 Python データサイエンス』について、オススメするポイントを教えていただけますでしょうか?

以前、ある人からMicrosoft社のExcelをデータ解析に使用されているというお話をうかがったことがありました。確かにExcel自体も解析に有用な機能を持ったソフトだと思いますし、実際に使用されている方もたくさんおられますが、複雑なデータ解析をする際には、Pythonのほうが有効かと思うところもあるんです。

例えばExcelだと、途中の経過を保存したり、自分がそこまで何をやったかという記録を保存したりする、というのが難しくて、そこに一か所ミスが入っても気づかずに作業を進めてしまう恐れがあります。それに対してPythonでは、経過まで分かるようになる。そういうことを教えるのが私の講座なんですが、その方にそのことを話したら「そんなこと、考えもつかなかった」って。

だから、自分がやろうと思っていたデータ解析は、Excelでやるものだ、という固定観念がある方も多いかと思うんですが、そういう方に「実はPythonという選択肢もあるんだよ」ということを伝えられたらと思いますし、もしそういう方がひとたび興味を示していただければ、必ず役に立つコースだと思いますので、是非お勧めしたいと思います!

【世界で2万人が受講】実践 Python データサイエンス
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