――そして、今度の11月4日には渋谷WWWで<りんご飴音楽祭>を開かれるそうですが、このフェスでは「りんご飴マン」の名前を借りながら、コムアイさんがお好きなことを好きなだけ突っ込んだイベントになるとか。

Dir.F <りんご音楽祭>に到るまでの、りんご飴マンとのコラボレーションの集大成って感じですかね。

コムアイ 歌もやりますけど、色々な芸を持っている人を呼んで、観たことの無いようなカオスなイベントを作れたらいいなぁと思っています。

水曜日のカンパネラ “竹久夢二”

――瀧川鯉八さんという落語家も出るそうですね。

コムアイ 瀧川さんは若手で新作落語をなさる方なんです。ぬぼーっとした芸をする人なんだけど、ご自分で作る新作がちょっとシュールな噺なんですよ。変な所にみんなをひきつけて、もっていっちゃう。そして、もっていった先の世界観が、水曜日のカンパネラに似ているんです。で、共演してみたいなとずっと思っていたんですよね。

――今回のイベントでは、遂にコムアイさんの趣味である「鹿の解体」を披露するとか!まず、何故、鹿の解体に興味をもったんですか?

コムアイ 水曜日のカンパネラを始める半年前くらいですかね。山梨の畑に行った時に参加したジビエ(野生肉グルメ)のお祭りがきっかけになっているんです。その会場では鹿の解体ショーみたいなものが行われていて、そこで今、解体を教えてくれている師匠に会ったんですね。で、実際に解体も体験してみたら見事にハマってしまって。しかも、日本中で増え過ぎた鹿や猪が害獣として処理されているんですね。でも、あまりにもその数が多いから、有効活用されていなくて。鹿肉って馬肉みたいで本当に美味しいから、もっと東京でも消費されて欲しいんですよ。私、水曜日のカンパネラやっていなかったら、多分、鹿肉の卸をやっていたと思う。

――じゃあ、今回のライブでの解体ショーはPRみたいなものですね。

コムアイ そうそう(笑)。一石二鳥なんですよ。鹿肉の美味しさをPRできるし、歌を歌う身としても、鹿の解体っていう変な芸をもっているのは、嬉しいですしね(笑)。

――中々、楽しいイベントになりそうですね。最後の質問なんですが、コムアイさんって凄く多彩な方で、恐らく、器用になんでもできちゃうんじゃないかと思うんですが、実際の所、これからどんな風に生きていきたいと思っていますか?

コムアイ う~ん……あんまり苦しい思いをしたくないかな(笑)

――でも、アーティスト活動って苦しくないですか?

コムアイ 全然(笑)。お金のことや他の諸々はDir.Fがやってくれるし、音楽面に関しては、Kenmochiさんが徹夜して頑張ってくれる。私はその上に乗っかって、操縦するだけですから。赤ちゃんが機関銃持った状態です。本当に無敵ですよぉ(笑)。

――そうすると、逆に伺いたいんですが、コムアイさんが水曜日のカンパネラとして活動している意味はなんなんでしょうか?

コムアイ 今までやってきたことのないことをやってみたい、それだけですね。で、「あれ、2~3年前はこんな風になっているとは思っていなかったな」って振り返ることが出来るような場所に行きたい。水曜日のカンパネラをやりはじめて、Qeticでこうやってインタビューしてもらえているように、今までとは違う業界の面白い人が明らかに周りに増え出したので、それが楽しくてたまらないです。

――人と出会いながら、成長していくことに面白みを感じているということですね。

コムアイ 音楽だけじゃなくて、どの世界にも変な人はいるじゃないですか。そういう人を辿っていけば、変なことをたくさん体験出来るんじゃないかなと思っていて。いろんな人から精気を吸収して、ぐんぐん育っていくって感じですね。ふふふ(笑)

text&interview by Jin Otabe

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