インディー/オルタナティブR&Bの帰結点としてのエレクトロニカ

こ数年の英米のインディー・シーンを明確にトレンド付けてきた新しいR&Bの潮流。特にイギリスにおけるその拡がりと充実ぶりには目を見張るものがある。ポスト・ダブステップを象徴し、大きな時代の変わり目を作ったジェイムス・ブレイクやディスクロージャーらの流れと交錯しながら、2年前にQeticでも紹介したジェシー・ウェア 、そしてこの流れで昨今最大のポップ・スターに登り詰めつつあるサム・スミス、より新しいアクトでは、FKA・トゥイグスやサンファと次々と素晴らしい才能が出てくるその層の厚さはハンパではない。

Sampha – “Too Much”

サウンドには勿論バラエティがあるとは言え、この流れの中で2014年を定義付けそうなサウンドの潮流は、「00年代初期を思い起こさせるエレクトロニカ・サウンドと声の回帰」と言っても良いのではないだろうか? オーストラリアの新鋭トラック・メイカー=フルームやその友人でもあるチェット・フェイカー(祝!フジロック出演決定!)、そしてアメリカでは今まさにブレイク前夜と言えるバンクスやJMR、エリオット・モスなどからもその兆しは聴き取れるはず。だがまずこのトレンドの大きなシンボルとして今回紹介するSOHN(以下、ソン)を覚えておくべきだろう。

Flume – “Sleepless feat. Jezzabell Doran” (Official)

SOHN – “Artifice (4AD Session)”

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