ケンドリック・ラマー
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グラミー大注目!今更聞けないケンドリック・ラマーまとめ

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アメリカのラップスター、ケンドリック・ラマーが<第58回グラミー賞>に最多11部門でノミネートされた。先日ビルボードの表紙を飾ったケンドリックは全部門獲得したいと熱いコメントを吐き、いよいよ来週16日(火)(日本時間)に授賞式は迫っている!

2015年、数々の音楽メディアがこぞって年間ベストアルバムにとりあげたケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』。一体、彼はどんなラッパーで人々は彼の何を評価しているのか?

<グラミー賞授賞式>直前で今更もう聞けないという人のために、彼のこれまでのキャリアを振り返ってみよう。

ケンドリック・ラマー

Kendrick Lamar official photo by Dan Monick

K.Dotからケンドリック・ラマーへ~New King Of the West Coast~

ケンドリック・ラマーことケンドリック・ラマー・ダックワーズは1987年にカリフォルニア州コンプトンに生まれる。テンプテーションズとしても活躍したエディー・ケンドリックの名前をとって名付けられた彼は8歳の時、のちの彼の永遠のアイドルである2パックとドクター・ドレーによる名曲“カリフォルニア・ラヴ”のMVを目にし、ラップと出会う。

2Pac – California Love feat. Dr. Dre

勤勉で優秀だった彼は、K-Dot名義でラッパーの活動をスタートさせ、精力的に音源をリリースする。幸運なことに、その才能を早くから見初めて契約を交わしたのが、今も彼を支えるインディー・レーベル〈トップ・ドッグ・エンターテインメント(TDE)〉だ。2009年にはレーベルの仲間であり、個々でも高い評価を誇るジェイ・ロック、スクールボーイQ、アブソウルというラッパーたちと「ブラック・ヒッピー」というスーパーグループを結成する。

Black Hippy – Zip That Chop That

ブラック・ヒッピーでの活動、アメリカのトップスターであるゲームやリル・ウェインといったラッパーたちとオープニング・アクトとしてツアーを回る傍ら、ソロでも音源を休みなくリリースし、2011年には毎年恒例、XXL誌が選ぶ注目の新人10人にケンドリック・ラマーとして名前を連ね、待望のインディー・アルバム『セクション80』を配信限定でリリースする。

Kendrick Lamar – HiiiPower

なかでも、この作品のハイライトでありクライマックスの曲“ハイパワー”は、夢の中で2パックからの啓示を受けて作られた曲であり、2パック亡き今、自ら引き継ぐという熱い信念が伺える曲だ。この作品をリリースした直後、ドレーやスヌープ・ドッグ、ゲームは彼を「新たなキング・オブ・ザ・ウェスト・コーストだ」と称え、ケンドリックは24歳にして名実共にシーンを代表するラッパーとなる。

2011年8月LAにて、ケンドリックが「新ウェスト・コースト・キング(The New West Coast King)」の座を受け継ぐ。

Kendrick Lamar Gets The Torch!

グッド・キッド、マッド・シティでの成功~シーン内外を巻き込むケンドリ・フィーバー!

『セクション80』で注目されたケンドリックは、ドレーのレーベルである〈アフターマス〉、パートナーのメジャーレーベル〈インタースコープ〉との契約を果たし、注目を浴びる中リリースしたファースト・アルバムが『グッド・キッド、マッド・シティ』だ。現在、日本でも絶賛上映中の映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』の舞台となった伝説的ヒップホップ・グループN.W.A.を輩出した土地コンプトン(ロサンゼルスの外れに位置し、わずか5キロ四方ほどのこの地区で年間150人以上の死者を出している)という、文字通りのゲットーで育った少年時代から今にかけての半生を、様々な角度でストーリーテリングした。また、このアルバムでインディー・バンドのビーチ・ハウスやミスター・ツイン・シスターズの曲などもサンプリングされ、ロック方面からもその瑞々しさで高い評価を集めた。このアルバムでケンドリックはコンプトンの大先輩であり、前出の映画でも取り上げられた元N.W.A.のドクター・ドレーとの共演を果たした。ちなみにレディー・ガガが彼の才能に惚れ込み、アルバム参加する予定だったのだが、残念ながら様々な理由でお蔵入りとなった。

Kendrick Lamar – Swimming Pools (Drank)

Kendrick Lamar – Bitch Don’t Kill My Vibe feat. Lady Gaga

『グッド・キッド、マッド・シティ』は軒並み批評家筋からは絶賛され、翌年もケンドリックの勢いは収まらず、世界ツアー(ここ日本にもバンドセットで<FUJI ROCK FESTIVAL>に出演)、カニエ・ウェストとのツアーも成功させ、フライング・ロータス、エイサップ・ロッキー、ロビン・シック……と、客演オファーも引っ張りだこ。中でもビッグ・ショーンの“コントロール”に参加したケンドリックは多くのラッパーの名前を挙げ、シーン全体を挑発する過激なディスを披露。これに対して多くのラッパーたちがケンドリックにアンサーを返す事態となった。彼は作品をリリースしない間もこうして、シーンをアジテートし、人々の注目を惹くエンターテイナーであった。

Big Sean – Control feat. Kendrick Lamar & Jay Electronica

次ページ:ブラック・ミュージック、黒人文化のルーツを見直す傑作『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』へ。

Qetic編集部

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