洋楽ファンが絶対に押さえておくべきアワードと言えば、世界最大の音楽授賞式<グラミー賞>。前年のセールスや評価が高かった音楽作品をバッチリ総括できますし、過去のウィナーには授賞式の前後に来日公演を行うアーティストも多かったため(今年ならジェイミー・エックス・エックス、ジ・インターネット、ジェイムス・ベイ、ディアンジェロなど)、<グラミー賞>の動向や結果を知れば知るほど「洋楽」が何十倍も楽しめることは間違いありません。

▶ Album Of The Year Remix | GRAMMYs

第58回目を数える今年は、2月15日(日本時間16日)、もはや「聖地」となった米ロサンゼルスのステイプルズ・センターにて開催されます。また、2月21日(日)にはMTVにて『歴代グラミー賞受賞作品特集』がオンエア。今年の受賞者はもちろん、歴代の受賞アーティストをミュージック・ビデオで振り返るスペシャル・プログラムで、あの名曲も、あのヒット曲もグラミーを獲ってたんだ! という発見があるかもしれませんね。ぜひ、大画面&大音量で堪能しましょう。

今回Qeticでは、いよいよ来週に迫った<第58回グラミー賞>の見どころを、大本命のケンドリック・ラマーやアフリカ系欧米アーティストの健闘っぷり、今後の活躍も気になる新人賞、そして一夜限りの豪華ライヴ・パフォーマンスといった様々なアングルから切り込んでいます。文中に散りばめたYouTubeを片っ端から再生しながら読んでみてね!!

雪辱戦となるケンドリック・ラマーの「ひとり勝ち」に期待!?

去年の“顔”がサム・スミスだったとすれば、<第58回グラミー賞>は最多11部門にノミネートされたケンドリック・ラマーのひとり勝ちとなりそうです(MTVでは2月のARTIST OF THE MONTHに登場!)。昨年リリースした3rdアルバム『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』は、その練りに練られた世界観と圧倒的な完成度で賞賛を浴び、ローリングストーン誌やピッチフォークなど世界中の音楽メディアでベスト・アルバム1位に選ばれたマスターピース。あのオバマ大統領が「2015年最も好きだった曲」として“How Much A Dollar Cost”を挙げ、今年1月には両者がホワイトハウスで面会したことも大きな話題になりましたね。

▶ Kendrick Lamar – Pay It Forward

オバマ大統領との会話をケンドリック自身の肉声で振り返っている。

故デヴィッド・ボウイも彼を高く評価していたそうで、11部門というノミネート数は1983年に最多12部門にノミネートされたマイケル・ジャクソンに次いで2番目の記録。ケンドリック自身は「全部門で受賞したい」と意気込んでおり、もし「年間最優秀アルバム」を受賞することになれば、ヒップホップ・アーティストとしてはローリン・ヒルやアウトキャスト以来の快挙となります。実は前作『グッド・キッド、マッド・シティー』(12年)でも「年間最優秀アルバム」や「最優秀新人賞候補」など7部門にノミネートされていたのですが、軒並みマックルモア&ライアン・ルイスに奪われる結果となったことで「黒人差別だ!」という批判があったのも事実。しかし当の本人は「あれが俺の最高傑作だったわけじゃないからさ」と意に介していない様子で、その謙虚なスタンスも人々を惹きつけてやまない理由なのでは。でも、今回も無冠に終わる……なんてことがあったら暴動ですよ!!

▶ Kendrick Lamar – Alright

次ページ:黒人アーティストが大健闘、女帝テイラーと新人賞の動きにも刮目せよ!!