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MUSIC

【レビュー】文庫本をフォーマットにしたamazarashiのニューアルバム『あんたへ』。秋田ひろむにとって、変わるものと変わらないものとは?

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あんた―なんともぶっきらぼうな響きだが、
不器用なamazarashiが使う二人称としては、
もっともらしい言葉だと思う。

amazarashiがはじめて誰かのためのメッセージソングを歌う。その曲とは、アルバムと表題曲のタイトルになっている“あんたへ”だ。amazarashiの中心人物・秋田ひろむによると、“あんたへ”は約5年前に作られた曲だという。次作のリリースを意識しはじめた時期に、秋田は過去の音源を聴き、数ある曲の中でも“あんたへ”に激しく心を打ちのめされた。その当時の自分に叱咤されたような感覚は、彼が抱いていたamazarashiへの違和感、つまり、自身の楽曲が意図せずメッセージソングと称されてしまうことへのフラストレーションを解消してくれたのだった。それがきっかけとなり、不特定多数の誰かに伝えることをはじめて意識する作品が生まれた。それが『あんたへ』なのだ。

“あんたへ”

今作『あんたへ』は、2種類のパッケージでリリースされる。初回生産限定盤は、シンプルなプラスチックケースの中にアートワークの要素として、文庫本の判型より小さなブックレットを封入。歌詞のレイアウトは一曲ごとに異なるすべて縦書きの体裁だ。秋田の綴る辛辣ながらも人間臭い言葉の一つひとつが、普段の横書き以上に、すっと頭の中に入ってくる。さらに、表紙の一部には活版印刷を採用したり、朱い栞が付いたり、作品の最初と最後に”まえがき”と”あとがき”という2曲を収録したりと、装丁から中身まで文庫本のディテールを再現。文庫本というフォーマットの中で、amazarashiの世界観を最大限に伝えるためのクリエイティブに挑戦している。

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文庫本型のブックレット

次ページ:『あんたへ』はamazarashiのアルバム史上、言語表現の振り幅が最も広いアルバム

Qetic編集部

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