アーティストが出演するもの/しないもの、曲の内容に沿ったもの/新たな魅力を追加してくれるもの――。様々なアイディアを駆使して、曲の可能性を何倍にも広げてくれるMV(ミュージックビデオ)。81年のMTVの放送開始以降、音楽ともっとも近い距離で発展してきたカルチャーのひとつだけに、「あの曲を聴いたら、最初にあの映像を思い出すなぁ」なんて人も、きっと沢山いることでしょう。そんなあなたに朗報です。一年に一度、日本のMVの頂点を決める祭典<MTV Video Music Award Japan>こと<VMAJ>の開催が今年も決定!! 15年は<VMAJ 2015 The Party!!>と題して、アーティスト/参加者の垣根がより近くなった、アットホームなパーティー形式で開催。まるでブリット・アワードの授賞式のように、MV作品の魅力をより身近に感じられるイベントになっているのです。

MTV VMAJ 2015

主要部門は「BEST MALE VIDEO」「BEST FEMALE VIDEO」「BEST GROUP VIDEO」「BEST NEW ARTIST VIDEO」「BEST COLLABORATION」「NEXT BREAK ARTIST」の6部門。EXILEが「最優秀ビデオ賞/Best Video of the Year」を受賞し、ラストにMCを務めたT.M.Revolution&水樹奈々の「BEST COLLABORATION」受賞が発表されるなど最後までサプライズの連続で大盛況だった昨年に続いて、今年も候補者にはマーク・ロンソン、アリアナ・グランデ、カーリー・レイ・ジェプセン、シーア、椎名林檎、サカナクション……といった超人気アーティストから、気鋭の若手までがずらり。今年も当日は各部門の受賞者やゲスト・セレブリティーが多数来場。豪華シークレット・ゲストも予定されていて、その辺りが誰なのかもワクワクしてしまうはず。

そして今年ホスト役を務めるのは、m-floの作品などでも数々のユニークなMVを送り出してきたVERBALさん! こ、これはいても立ってもいられない……。ということで、今回は<VMAJ 2015 The Party!!>のキーマンを直撃。その魅力を語ってもらいました。2回掲載の前編となる今回は、MVの魅力や今年のラインナップ、気になるゲスト・アーティストのヒントなどについて。詳しく教えて! VERBALさん!!

Interview:VERBAL(m-flo/PKCZ®)

――<VMAJ>はMVの頂点を決める授賞式といっても過言ではないと思うんですが、VERBALさん自身はこのイベントにどんな印象を持っているんでしょう?

もちろん、(秀逸なMVへの授賞式として)アーティストとして名誉な場ではあるんですけど、アメリカの<VMA>なんかを見ていても、やっぱり“お祭り”なんですよね。アーティストがお互い(ライヴ・パフォーマンスや受賞式の様子)を観に行ったり、誰が受賞するのかワクワクドキドキしたり。フェス感覚なところがあって、そこがすごくいいなと思うんですよ。

――VERBALさん的に、今年楽しみしている部門や作品はありますか?

いっぱいあるんですけど……(笑)。やっぱり、最優秀コラボレーション賞は気になります。国内外のアーティストのコラボレーションが形になってるということで、この部門は画的にも面白い。そういうのって最近は増えてますけど、僕がデビューした当時はなかなかハードルが高いものもあったんですよ。それもあって楽しみなのと、自分的には「意外と男性アーティストのMVってないな?」っていうイメージもあるんで、その辺りも楽しみにしていますね。

Flower –“Dreamin’ Together feat. Little Mix”

Owl City –“Tokyo ft. SEKAI NO OWARI”

ももいろクローバーZ vs KISS –“夢の浮世に咲いてみな”

星野 源 –“SUN”

あと、今回のラインナップを見ていて「MTVいいなぁ」と思ったのは、メジャーな人もアングラな人も平等に選んでいること。友達のMIYAVIくんとかAKくん(AK-69)がポーンと入ってるかと思えば、もっとメジャーな人の楽曲も入ってたりして、そこが面白い。FKAツイッグスも、今でこそあまりマイナーなイメージはないかもしれないけど、結構尖った人ですしね。そういう人もいれば、ケミカル・ブラザーズやアリアナ・グランデのような人たちもいて、そのバランスがすごくいいかな、って思ってます。

MIYAVI –“The Others”

FKA twigs –“Two Weeks”

The Chemical Brothers –“Go”

Ariana Grande –“Problem ft. Iggy Azalea”

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