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INTERVIEW

【特別対談】シンゴスター(ODDJOB)×藤井健太郎(TBSプロデューサー)世代とジャンルを超えたカルチャーの共通項とは?

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『水曜日のダウンタウン』を観たことがあるだろうか? このダウンタウンが出演するゴールデンタイムのバラエティ番組のオープニングでは、奇抜なアニメーションとともにtofubeatsの“水星 feat. オノマトペ大臣 Roller Skate Disco REMIX – Remixed by PUNPEE for PSG, RAP BY Heavy TOMO”が使用されている。なんとも斬新!! 調べてみるとQetic読者でもおなじみのPUNPEEがこの番組の音楽を担当、その他もPSGやRAU DEFなどのヒップホップ系の楽曲が多く使われている。さらに調べてみるとこの番組のプロデューサーは藤井健太郎氏、このオープニングのクリエイティブには今年で10周年を迎える〈ODDJOB〉が担当。この思い切った演出に魅せられた編集部はさっそく両者に取材を敢行。ポップだけどエッジの効いたこの演出の背景、そして世代やジャンルを超えたクリエイティブの裏側を聞くことが出来た。

teaser4 “水星(Roller Skate Disco Remix)”

今年で10周年を迎えるクリエイティブ・カンパニー〈ODDJOB〉は10月10日(金)からアニバーサリー・イベントの開催が決定しており、原宿のギャラリーVACANTでは『水曜日のダウンタウン』で使われたビジュアル作品も展示され、PUNPEEやtofubeatsらが出演する代官山UNITでのイベントにも藤井健太郎氏がなんとレイザーラモンRGとライブを披露する予定である。

シンゴスター(ODDJOB代表) プロフィール

元ホフディラン。多種多様なメディアに「可愛さ」と「ポップ」というコンセプトのもと、アニメーション(『おはよう忍者隊ガッチャマン』『すすめ!キッチン戦隊クックルン』など)や音楽の制作や、アーティスト・マネジメント (AFRAやシャシャミンなど)、幅広く活動しているクリエイティブ・カンパニー〈ODDJOB〉の代表。

藤井健太郎(TBSプロデューサー) プロフィール

1980年生まれ。東京出身。TBS入社後、『リンカーン』『ひみつの嵐ちゃん!』などのヒット番組のディレクターを経て、『クイズ☆タレント名鑑』『テベ・コンヒーロ』等を演出・プロデュース。現在は『水曜日のダウンタウン』の演出・プロデューサーとして活躍。

Interview:シンゴスター(ODDJOB代表)× 藤井健太郎(TBSプロデューサー)

–––– 藤井さんが手がけてる『水曜日のダウンタウン』などのオープニング・アニメや音楽のお仕事を〈ODDJOB〉はされていますけれど、そもそもお二人が仕事をする最初のきっかけは何なんでしょうか?

藤井健太郎(以下、藤井) シンゴさんがAFRA(ヒューマンビートボクサー)さんのマネージャーとしていらしていて、僕がTBS入社1年目で担当していた深夜番組でAFRAさんとシンゴさんと一緒にお仕事しました。

シンゴスター(以下、シンゴ) 偶然なことにAFRAの従兄弟がその番組の外部ディレクターで、藤井さんを紹介してもらいました。AFRAを気に入っていただき、その番組によく出させてもらいました。なのでAFRAを応援してもらったことがきっかけですね。さらにはその番組の影響でAFRAは「富士ゼロックス」のTVCMにも声がかかって。

【CM 2004】FUJI XEROX DocuCentre

–––– その頃からってことは本当に〈ODDJOB〉の創世記からですね。

シンゴ AFRAの1枚目が出たくらいのときですね。その時はTVのディレクターの方が声をかけてくださるとは思ってもいなくてびっくりしました。

–––– それから〈ODDJOB〉はアニメーション制作に進出して行きましたよね。アニメ制作では藤井さんとの最初のお仕事は何だったのでしょうか?

シンゴ 藤井さんが総合演出やプロデュースされた『クイズ☆タレント名鑑』がきっかけでした。ロゴのデザインなどの依頼を受けて、その頃くらいからTV番組制作の仕事もやるようになりました。そこからそのロゴをちょっと動かせないか? というオーダーをいただいた時に、本当はそういう制作機能はなかったんですけど、「出来ます!」という感じですね。その後、アニメの方向に進むわけですが、『おはよう忍者隊ガッチャマン』や『おはようハクション大魔王』では、ケイト・アローという所属のアニメーターが絵を描いてっていう、そんな感じでなんとか進めました。

–––– 藤井さんにお聞きしますが、色々な仕事を経て〈ODDJOB〉はどんな印象がありますか?

藤井 そうですね、最初はこういう形でお仕事をするとは思っていなかったですが、シンゴさんの世界観がやっぱりカラーだから、そこはずっと変わらない印象を感じます。

–––– シンゴさんにお聞きしますが〈ODDJOB〉のこの10年間はどうだったでしょう?

シンゴ 基本的に僕ってモノを作る人ではなくて、作る人とそれを発表する場所を結びつけて、かつ自分の好きな世界をプロデュースしてきたという。ボクは不器用なので自分が好きな世界しか売り込めないんですよ。うちが抱えているクリエーターたちがそうなんですけど、僕がまず彼らを好きになって一緒にやらないかと。

そこでそういったクリエーターたちの才能をここをこうしたら、例えばTVの方へ進めたり、音楽へ進めたり。AFRAやTUCKER(ミュージシャン、過去に〈ODDJOB〉に所属)の時もそうだったんですけど、彼らの個性を活かして、ただ足りない部分を補って上げたらそのアーティスト達がより輝くかっていうことをずっと考えて。自分がプレイヤーじゃない分、プレイヤーに対する憧れがあるから、この良さをどうやったら輝かすことが出来るか? それは僕の中では音楽とか映像とかアニメとか全部一緒で、ここでどうやったらうちが発揮できるのか、必然的に。

ボクは小さいときから子供番組やアニメが大好きだったのですが、当時はアニメーターじゃないとできない世界でした。だからボクがやってきたことはそのまねごとなんです。例えばこの音楽に対して、自分たちで昔のアニメ風なMVを作ってみようとかっていうことをちょっとずつやっていった。そんな亜流とも取れるまねごとを藤井さんのような方達がみてくれていた。

そしてそんな方々と仕事をすることでまねごとからホンモノをやれるようになったという。そこの本当にきっかけは藤井さんのおかげです。だから、藤井さんがオファーしてくるものに対してこれはチャンスだと思いました。やれないっていうことは一言も言わないでで出来ます出来ますって。

–––– そんな藤井さんに対してどんな印象がありますか?

シンゴ 藤井さんは僕にとってニュータイプ。もしかしたら藤井さん一人でも完結できる人だなって思います。音楽の編集まで自身でプロトゥールスを使ってやられますし。なのでクオリティーが低かったり、物まねすぎなことをやると一番見ぬかれてしまう。『クイズ☆タレント名鑑』のガチ相撲トーナメントのときに実は見抜かれてしまって。藤井さんからのオーダーをこなすことでTVに対応できるスキルが身に付きました。

次ページ:シンゴ「フォーマットがあるものを藤井さんと一緒だと少し破れる。」

Qetic編集部

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