音楽を作り続けて、それを楽しんで、
人々の前で演奏し続けることができれば、それ以上に素晴らしいことはないよ

——去る6月〜7月には、<ATP Season>と銘打ったイベントをイギリスのRoundhouseにて行いましたね。6公演/日替わりで豪華ゲストが出演していましたが、私が特に驚いたのがパブリック・エナミーやGZA(ウータン・クラン)の名前です。ヒップホップのどんなところをリスペクトしているのですか?

優れたヒップホップには、あらゆる面でリスペクトを抱いている。素晴らしい芸術性や、サウンド面での革新性、ウィット、パブリック・エナミーのように強い政治的な意見表明とか…。僕自身はヒップホップの大ファンだよ。

——ヒップホップは昔から聴いていましたか?

10代の頃から聴いてはいたよ。でも、年月が経つにしたがってよりリスペクトするようになったと思う。

——ちなみに<ATP Season>で彼らのパフォーマンスは観ましたか?

いや、僕らはさっき話していた『Storyville』のサウンドトラックのためにスコットランドに戻ってきてスタジオ入りしなきゃいけなかったから、残念ながらどれも観ることはできなかったんだよ。

——ちなみに、来年の<ATP Island>にてジョン・カーペンターが史上初のライヴを行うそうです。あなたたちにとってもすごく楽しみなステージなのでは?

うん、ちょうど数日前に友達とその話をしていたよ。行けるかどうかは僕らのスケジュールにもよるけど、できたら見に行けると良いなと思っている。

——グラスゴーからは素晴らしいアーティスト/バンドがいくつも生まれていますが、この20年の間で、何か大きな変化はありましたか。また、あなたたちがグラスゴーに留まり続ける理由は?

グラスゴーには、以前より多くの人々がアートや音楽を作るために移ってきて、より文化的になったと思う。それは前からも起きていたことだけれど、近年はさらに世界中から人がやってくるようになった。とてもエキサイティングなことだし、今のグラスゴーにいられることは刺激的だよ。僕らがここに留まり続けてきた理由は、単純に僕らはここにしっかりとした“拠点”があるからっていうだけのことさ。ツアーなどで世界を回っていると、より(グラスゴーを)評価するようになる部分もあるし、逆に「変わってほしい」と思う部分も浮き彫りになってくるけど、僕らがそれを変えられるわけでもないしね。

——以前あなたは「モグワイのドキュメンタリーを撮ってみたい」と語っていましたが、それは近々実現できそうですか? また、『レイヴ・テープス』(14年)に続く次回作の構想はもう固まっていますか。

ちょうどクレイグがモグワイの映像作品を撮っているところだよ。ドキュメンタリーになるのかはまだよくわからないけど、色々なアイデアがあって、僕らの20周年ライヴの撮影をするかもしれないし、違うものになるかもしれない。自分たちでドキュメンタリーを撮るのに充分なスキルがあるかどうかわからないけれど、誰かと一緒にコラボレーションするならぜひやってみたいと思う。次にリリースするのは『Storyville』のサウンドトラックで、そのあと来年の秋にはまたスタジオ・アルバムのレコーディングに入る予定だよ。今はスケジュールを立てているところさ。曲は少しずつ作り始めているけれど、まだカタチになるのはこれからだね。

——モグワイの次の10年、20年はどうなっていきたいと考えていますか? 目下の夢を聞かせてください。

音楽を作り続けて、それを楽しんで、人々の前で演奏し続けることができれば、それ以上に素晴らしいことはないよ。ずっとそれを続けてこれているけれど、前より今の方がずっと楽しめているし、どんどん良くなっていく一方だしね。まだもっとたくさんの音楽を作れるし、もっと良い演奏ができるし、まだ行ったことのない場所にも行けるし、やれることはまだまだあるはず。それをずっと続けていきたいね。

——ちなみに、20年経ってもまったく衰えることのないそのモチベーションの秘密はなんでしょう?

秘密なんてわからないなぁ。もしもモチベーションをなくしてしまうなら、それはきっとやり方が間違っているだけさ!

Mogwai – “Teenage Exorcists”(Official Video)

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質問作成・文: Kohei UENO
インタビュー協力:Hostess Entertainment Unlimited