伊達男揃いのルックスときらびやかなサウンドで注目を集める4人組、I Don’t Like Mondays.。今年に入ってリリースされた最新シングル“Sorry”は、彼らの特徴でもあるクロっぽいファンクや80年代ポップをベースにした雰囲気を引き続き持ちつつも、グッとクールな夜の雰囲気が全編を覆い、歌詞ではダメな男の心情を吐露する新機軸を披露。チケットが即完売となった渋谷クラブ・クアトロでのワンマン公演も盛況のうちに終えるなど、今まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進を続けている。

本文中でも話してくれている通り、彼らが「お洒落な女の子を踊らせたい」と公言しているのは、そうすれば“すべてのリスナーを踊らせることが出来る”から。そう、マイケル・ジャクソンやプリンスはもちろんのこと、フェニックスやThe 1975の新作が好きな人まで、彼らの音楽はすべての音楽ラヴァーに開かれている。そうしてあらゆる時代の要素をブレンドしたキャッチーな楽曲を生み出していく、I Don’t Like Mondays.流のポップ論とは?! 今回は新曲“Sorry”の制作エピソードから、その魅力に迫ってみました。

Interview:I Don’t Like Mondays.[悠(Vo)、兆志(Gt)、謙二(B)、秋気(Dr)]

I Don’t Like Mondays. -“Sorry”

——新曲“Sorry”は、これまで以上にクロい音楽からの影響や夜のムードが漂う曲になっていますね。これはどんなきっかけで生まれたものだったのでしょう?

 今までの僕らの基軸となる曲って、“Perfect Night”や“Fire”(『TOKYO』収録)など横ノリの曲が主流だったんで、今回もせっかくシングルならファンクっぽいものにしようと思っていて。ただ、いくつもリリースをさせていただく中で、今回はどうせなら大人っぽい、今の日本のシーンにないような音に挑戦してみようと思ったんです。

——その際、影響源になった曲やアーティストはありましたか?

 基本的に僕らは、楽曲のコンセプトを毎回話し合って作っていくバンドなんですよ。

兆志 うん。毎回そういう感じなんです。

——じゃあ、“Sorry”ではどの辺りの音楽を想定していたんでしょう?

 曲単位ということではないですけど、イメージで言うとジャスティン・ティンバーレイクの『The 20/20 Experience』とかですね。あのタキシードが似合うような雰囲気というか。

兆志 ギターの音で言うと、「そこにシックのナイル・ロジャースが入ったらどうなるかな?」という感じでトライしました。

謙二 ベースは、シンセベースを入れたかったんです。それで「いい混ざり方があるものがないか?」と思って色々と探したのは、マルーン5とか。

——なるほど。ドラムは打ち込みになっていますね?

秋気 そうです。ちょうど曲を作っていた時にジャスティン・ビーバーの『Purpose』を聴いて、シンセの音の作り方に新しさを感じたんです。それで今回はシンセ・リフを主体に、リズムも打ち込みで行こうと思ったんですよ。僕らはアレンジを考える時も、メロディが一番活きるようなものを毎回考えていくんです。音数が増えてサウンドが派手になっていくと、もともとのメロディがちゃんと力を持っているか確認するために、一度アコギで弾き語ってみたりもしていて。そこでコード進行やテンポが変わったり、悠が実際に歌ってみてまた変わったりしていくんですよ。

——今回は悠さんのヴォーカルも色々な表情が見えるものになっていますね。

 そうですね。ファルセットが多いというのも、今の日本のシーンには少ないと思うんです。そういえばアレンジの話でいうと、今回コード進行もレコーディングの前日に変わったりして。

——へええ。そうだったんですか?

兆志 行ったり来たりするんですよ。それで今回は曲調が明るくなって、最終的により歌詞が活きるトラックになりましたね。

 僕らは最初にトラックを作って、そのトラックに合うだろう歌詞を乗せていくんですけど、今回はハッピーな曲に僕が楽しい歌詞を乗せてもみんな想像出来るし、面白くないだろうなと思って。それでダメな男の気持ちを歌いました。その方が不思議な感じになるんじゃないかと思ってトライしてみたんですよ。

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