70sソウル、ジャズ、ファンク、ラテン等の音楽要素をスタイリッシュに包み込んだ、ブルーイ(インコグニート)参加・プロデュースによるタイムレスな超強力プロジェクト、 “シトラス・サン”。〈MIRAMAR〉第3弾として満を持して遂に登場! 

英国NO.1ギタリスト、ジム・マレン、魅惑の女性ヴォーカリスト、ヴァレリー・エティエンヌ、さらにはインコグニートのリズム・セクション等をフィーチャー。テリー・キャリアー名曲“WHAT COLOR IS LOVE”、マーヴィン・ゲイ“WHAT’S GOING ON”等、人気カバー曲含む、爽やかで心地良さ溢れる極上の“ファンキー”メロウ・グルーヴ最高峰!

更に今回シトラス・サンのリーダーを務めるブルーイのインタビューが到着。シトラス・サンのプロジェクトについて、カバー曲が完成されるまでの経緯を語っている。

Profile:CITRUS SUN(シトラス・サン)

英国の各種の賞でベスト・ギタリストに選ばれたJIM MULLEN、ソウル/ジャズ系ヴォーカリストVALERIE ETIENNE、後期ドナルド・バード・スタイルのトランぺッターDOMINIC GLOVER、そしてBLUEY(rg/vo)&インコグニートのリズム・セクションMATT COOPER(key)、FRANCIS HYLTON(b), JOAO CAETANO(per)、FRANCISCO MENDOLIA(ds)から成るスーパー・グループ。さらには90sインコグニートの大ヒット名盤『トライブス、ヴァイブス+スクライブス』でブルーイと共に作曲/プロデュースを手掛けたRICHARD BULLも制作参加の、究極のファンキー・メロウ・グルーヴ・プロジェクト。 

Interview:ブルーイ(シトラス・サン、インコグニート)

ーーまずはシトラス・サンというこのプロジェクトを簡単にご紹介ください

実はこれはシトラス・サンとしては2番目のアルバムで、最初のアルバムは2000年に世界的にリリースしたんだ。90年代に日本発で様々なコラボレーションを共に行っていた盟友であるA&R 、JEFFとの会話から生まれたプロジェクトだ。ギターのジム・マレンとトランぺッターのドミニク・グローヴァーも一緒に昨年(2013年)私のソロ・アルバムとドナルド・バードをトリビュートするツアーを行っていた頃にJEFFのほうから再びシトラス・サンをやろうと提案され、その結果として今回のこのニューアルバムが生まれたわけだ。

ーーインコグニートとの音楽的な違いとは何でしょうか?

シトラス・サンとインコグニートとの明らかな違いは、ヴェレリー・エティエンヌというソロの女性シンガーのフィーチャーと、ほとんどの曲がインストゥルメンタル曲であるという点だ。サウンド面ではインコグニートのフル・セクション・サウンドに対して、後期のドナルド・バードを彷彿させるようなソロ・トランペットをフィーチャーし、さらにクールかつ艶やかなラテン・ジャズ的トラックもいくつかある。そして何よりもジム・マレンの卓越したギターがインコグニートとは一味違ったトータル的な「質」をこのプロジェクトにもたらしているのだが、インコグニートのリズム・セクションを擁しているのは明らかな事実であり、これは同バンドを私自身かじ取りしながら拡張しているという事実を称えつつも伝えたいのだ。

ーージム・マレンがシトラス・サンのリード・ギタリストなわけだが、彼をメイン・プレイヤーに選んだ理由とは?

ジムと私は長年の友人であり、テリー・キャリアーやマリオ・ビオンディといった幾つかのプロジェクトでコラボレーションを行った。私が10代だった1970年代、私は単に彼の一ファンであった。ピート・ブラウン、ココモ、ブライアン・オーガー、モリッシー/ムレン・バンド等、よく彼のギター・プレイを観にいったものだ。現在、私はジムのような素晴らしいプレイヤーと共に同じクリエイティヴな環境にいることに大変大きな喜びを感じている。彼は本当に驚くべきミュージシャンなんだ。

ーー今作のタイトル、『PEOPLE OF TOMORROW』とつけた訳をおしえてください。そこに込められたメッセージとは?

子供達が未来であり、バンドのほとんどのメンバーが親で、我々の行動やまたはその欠如というものがこの地球と子供達の未来にとって重大な影響を及ぼすことになるということを理解しているからだ。楽曲の歌詞はシンプルであっても我々の信じる真実を語っている。「子供達が未来であり、偉大なる種を植える。愛こそが彼ら未開の地を流れる大きな川となり、好奇心と恐れない真の愛で彼らの心を満たそう」。”PEOPLE OF TOMORROW”、それを担うのは我々に他ならない。

ーー女性シンガーのヴァレリー・エティエンヌについておしえてください。なぜ彼女をソロ・シンガーに選んだのですか?

ヴァレリーは私と数ブロックしか離れていない所に住んでいる隣人なんだ。私はこれまで常に彼女のヴォーカル・スタイルを称賛してきており、実際過去にインコグニートの数トラックで唄ってもらったこともある。彼女の持つソウル/ジャズにフォークのセンスを持ち合わせたスタイルは、シトラス・サンに完璧にフィットする。かつてのガリアーノからジャミロクワイまで、彼女のライブやスタジオでのパフォーマンスはあらゆる場面において完璧だし、一緒にやっていて楽しいんだ。

ーー今回、カバー曲が2曲“WHAT COLOR IS LOVE”と“WHAT’S GOING ON”がありますが、これらを選曲した理由とは?(確か以前テリー・キャリアーのプロデュースをされてましたが・・)

テリーと、実は彼の作品を日本でリリースしていた先述のJEFFとの関係は非常に強いものがあった。私は幸運にもテリーのアルバム『スピーク・ユア・ピース』の数曲プロデュースを行ったが、“ホワット・カラー・イズ・ラヴ”はすでにクラシックともいえる彼の名曲で今もテリー・キャリアーの音楽と多くの人々とを繋いでいると思う。ヴァレリーのヴォーカル解釈は、テリーのオリジナルに敬意を捧げる素晴らしいエモーションを持っている。“ホワッツ・ゴーイング・オン”は、「RED BULL MUSIC ACADEMY」提供のRAI RADIOで、マーヴィン・ゲイ・オールスターズとしてTHUNDERCAT、NATE SMITH、JASON LINDERとマーヴィン・ゲイのオリジナル・レコーディングの声と共にジャム・セッション(YouTubeでご覧になれます)を行ったことにインスパアされ今回レコーディングしたんだ。

ーー“COOKING WITH WALTER”、“PEOPLE OF TOMORROW”、そして“YOU’RE SO FAR AWAY”はインコグニート・サウンドを彷彿させますが、その方向性でやはり作曲/プロデュースしたものですか?

YES、これら3曲、“YOU’RE SO FAR AWAY”と“COOKING WITH WALTER”は、インコグニートのリズム・セクションとのライブ・ジャムから始まり彼らとの共作で、“PEOPLE OF TOMORROW”はベース・プレイヤーのフランシス・ヒルトンとの共作だ。

ーー“MAIS UMA VEZ(ONE MORE TIME)”と“TONIGHT WE DANCE”はグルーヴィーなラテン・トラックですが、今作におけるこのスタイルは?

今回の制作に入る前に、JEFFからハービー・マンの1965年の『Latin Mann(Afro To Bossa To Blues)』という素晴らしいアルバムをいただき、そのスタイルを今作のインスピレーションと方向性の一つにする提案があった。すぐにそれが影響を及ぼしこれらトラックになったわけだ。

ーーマット・クーパー、フランシス・ヒルトン、ジョアン・カエターノ、そしてフランチェスコ・メンドリアは現インコグニートのメンバーですが、彼らをシトラス・サンに擁することはサウンド&制作面で重要でしたか?

YES、彼らはツアー中でなくてもスタジオでいつも同じ空気を吸っている仲間であり、お互いを理解し合えている。モータウンの行動規範やマイゼル・ブラザーズがかつてスタジオ内でとっていたやり方にも通ずるものがあり、70年代のバンドにはよく存在したコミュニケーションのあり方だ。ただ単にセッション・プレイヤー達を集めたのではなく、一つのバンドだからね。

ーーリチャード・ブルはかつてインコグニートの世界的な大ヒット作『Tribes, Vibes &Scribes』等で共同プロデューサー/ソング・ライターでしたが、彼の今回のシトラス・サンにおける役割とは?

リチャード・ブルは、数多くのインコグニート作品において楽曲と制作面において重要かつ強力なパートを担っており、作家、プロデューサー、そしてミュージシャンとして私とのコラボレーションは数多い。リチャードとの間にはある種のマジックが働き、常にそれは制作上特別なものとなっている。今回、特に“MAIS UMA VEZ(ONE MORE TIME)”と“TONIGHT WE DANCE”では彼との共作/プロデュ―スであり、アルバム・タイトル曲“PEOPLE OF TOMORROW”も重要なドラム&パーカッション・プログラミングを行っている。

ーー今後また今回のシトラス・サンのようなインコグニート以外の新しいプロジェクトを発表していく予定はありますか?

もちろん! 通常の毎年スケジュールされたツアーやレコーディングよりもさらにまたクリエイティヴなアイデアがあり、JEFFを始め世界中の音楽繋がりで様々なプロジェクトとして必ず現れてくるだろう・・

ーー最後に日本のリスナーへのメッセージを。

長年にわたり喜びと共に受け入れてくれてきた日本のリスナーの皆様、インコグニートを愛しサポートしていただいている皆様に感謝し、新たなる主要プロジェクト、「シトラス・サン」をお届けします。私たちは皆、素晴らしい未来を担う ”PEOPLE OF TOMORROW”、愛と共に太陽のように明るく輝きますように!

Release Information

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