これからのバレンタイン・シーズンに欠かせないチョコレート。実はサーフィンとチョコレートには、ちょっとした逸話がある。1879年、リンツチョコレートの創業者ロドルフ・リンツが工場の機械を稼働させたまま帰宅したことで「コンチング(=時間をかけてチョコレートを練り込む作業)」を発明。そうして出来た商品は「ビタースウィート・“サーフィン”」と名付けられ、まだ噛み切ることが難しかった当時のチョコレートに、「なめらかな口どけ」という新しい魅力をもたらした。チョコレートはその後も時代ごとに進化。そして近年注目されているのが、「ビーン・トゥ・バー」と呼ばれる方法で作られたチョコレートだ。

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話題の新潮流「ビーン・トゥ・バー」とその魅力

「ビーン・トゥ・バー」とは、「ビーン(カカオ豆)」の仕入れから、「バー(板=板チョコ)になるまでの全工程を一貫して行う製法のこと。カカオ豆の産地や店舗によって味の個性が大きく出るため、その作り手の個性が味や香りに反映される。もともとアメリカで生まれた製法がヨーロッパへ渡り、現在では同地発祥のサードウェーヴコーヒーなどとともに、近年世界的に人気を獲得。中目黒の『green bean to bar CHOCOLATE(グリーンビーントゥバーチョコレート)』でも、そんな「ビーン・トゥ・バー」の魅力が楽しめる。

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産地や農家にこだわって仕入れた豆は10℃前後で保存され、火の通りを均一にするため手作業で同じサイズ/形のものに選別。その後「ロースティング(焙煎)」し、カカオから出る油分だけを使ってペースト状にしていく。次に砂糖を加えて石のローラーでより細かい粒子に仕上げる「コンチング」へ。『green bean to bar CHOCOLATE』ではこの作業に5日〜7日かけることで、チョコレートの口どけと香りを最大限に引き出すそうだ。

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『green bean to bar CHOCOLATE』のチョコレートは12の工程に分かれていて、雑味を取るため何度も送風機でカカオの皮を取り除く「ウィノウィング」(写真左下)など、すべての工程が手作業で行なわれる。

★バレンタインにオススメのチョコレートを教えてもらいました!

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