今週、「InterFM 897 Tokyo Brilliantrips」と連動してお伝えするのは、等身大で奮闘する女性の姿を描いた映画『母よ、』

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仕事に、母に、娘に、恋人に。「弱りつつある母の側にずっといたい。」「自分の伝えたい思いを込めた映画を満足に仕上げたい。」「別れた夫と暮らしている娘ときちんと話しがしたい。」など、それぞれを比べることは出来ないけれど、どれも大切なものであるから、マルゲリータはそれぞれに対して、きちんと真摯に向き合おうとします。

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しかし、どれか1つに集中して時間をかけることが出来ずに歯がゆい思いもしたり、あくまで上手く遣り切りたいのに、焦りと不安がつきまといます。その感情が苛立ちを生み、周りの人たちにぶつけてしまいます。そんな彼女の不器用なりにもがいている姿に共感できるのではないでしょうか。

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監督は、マルゲリータの兄役をも務めているナンニ・モレッティ。監督・脚本・製作、そして出演を兼ねるマルチなモレッティ。40歳という若さでありながら世界三大映画祭すべてで賞を受賞した、イタリアを代表する監督です。

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また、映画の中での映画撮影や、マルゲリータの意識が夢の中や過去に飛んでしまうことで、マルゲリータのままならない気持ち、揺れ動く気持ちを表現しています。このような撮影方法にも着目してみてください。

「母と娘」という普遍的なテーマを通して、観ている私たちの人生を見直すような、心に残る作品です。ぜひ劇場でご覧ください。

母よ、

3月12日よりBunkamura ル・シネマほか全国順次公開

監督:ナンニ・モレッティ
出演:マルゲリータ・ブイ 他
(C)Sacher Film . Fandango . Le Pacte . ARTE France Cinema 2015

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text by Rina Kawarai