『ジャニス リトル・ガール・ブルー』

9月10日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

世界を魅了した彼女は、あまりにも早く逝きすぎた。『AMY エイミー』のヒットもあり、ディーバに再びのスポットがあたっているのかは分からないが、一世代を築いた彼女の功績はすごい。しかし、ドラッグまみれの彼女の人生は、同時にあまりにも儚かった。早い死が直結して、伝説を残す訳では決してないとは思うのだが、ただあまりにも強烈な才能で人々を興奮させた者が、其の途端に死を迎えると、それ以上に強いインパクトを塗り替えるものはないように思える。それさえも“時代”と呼んでしまうのかは定かではないが、彼女の輝きを再び感じることができる今作は、それだけで見応えを感じる。

監督:エイミー・バーグ
主演:サム・アンドリュー

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『チリの闘い』

9月10日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー

とんでもない映画が、映画が作ることができなかった時代に、出来上がっていた。総時間263分。映画とはなんなのか。この何時間にもよる映画は、何人もの映像のリレーによって繋ぎ合わせられている。命がけで撮影された素材の数々に、四半世紀を越え、国を越えた私たちには一体どう届くのだろうか。より深く理解を得たい方は歴史背景の予習をオススメする。

監督:パトリシオ・グスマン

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『グッバイ・サマー』

9月10日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー

ゴンドリーは、いつまでたっても“夢みる少年”だ。彼の描く登場人物たちは冴えない金持ちだったり、情けない独り身の男だったり、彼らは夢と現実とが交じり合って生活している。それは今作だってそう。頭の中では、彼らだけの世界が自由に広がっているのだ。そんな、学校では楽しくない毎日を送っている少年二人が、自分たちにとっての“最高の夏”を求める物語である。物語を盛り上げる音楽があまりにも甘酸っぱく、ちょっと胸焼けしそうだが、この青春に憧れを抱くことは間違いなし。

監督:ミシェル・ゴンドリー
主演:アンジュ・ダルジャン

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それでは今週も映画三昧!

text by Mara