画『荒野の千鳥足』が、いよいよ9月27日から東京・新宿のシネマカリテで公開される。

同作は、1971年に<カンヌ国際映画祭>に出品され、ヨーロッパや北米、オーストラリアなどで公開された後、ネガとプリントが行方不明になったことから長年にわたって公開不可能となっていた作品。オーストラリアの砂漠地帯を舞台に、故ゲイリー・ボンド演じるジョン・グラントが、ビールの美味しさと博打、狩猟による高揚感に屈し、破滅へと向かっていく悲惨な姿を描いている。

主演は、映画『ハロウィン』シリーズのドナルド・プレザンス。監督を務めるのは、『ランボー』などの作品で知られるテッド・コッチェフとなる。

なお同作は、2004年に良好なプリントが発見され、復元されたものがマーティン・スコセッシの推薦により2009年に『カンヌ国際映画祭』で上映。スコセッシは同作について、「凄まじいほどに不快な映画だ。1971年のカンヌ映画祭で観たとき、私は言葉を失った。視覚、物語、空気感、そして精神的にも素晴らしく構築されており、観る度に皮膚の裏側に衝撃が走る」と感想を述べている。また、ニック・ケイヴは「オーストラリアを描いた、史上最高の、史上最も恐ろしい映画」と語っている。

酒、賭博、さらに破滅…ビールまみれな『荒野の千鳥足』まさかの泥酔レイトショー。 film140919_chidoriashi_main

また、ビールまみれな本作の日本初公開を記念して、公開初日9月27日に新宿シネマカリテでビールが飲み放題になることが決定した! ビールはいくらでも飲めるが、くれぐれも劇中のジョンのようにはならないように気をつけよう。

『荒野の千鳥足』<原題:WAKE IN FRIGHT(恐怖で目覚める)>

9月27日(土)、新宿シネマカリテほかにて泥酔のレイトショー!

監督:テッド・コッチェフ「ランボー」「地獄の7人」
製作:ジョージ・ウィロウビー
脚本:エヴァン・ジョーンズ
原作:ケネス・クック
出演:ゲーリー・ボンド「ズール戦争」、ドナルド・プレザンス「007は二度死ぬ」、チップス・ラファティ「砂漠の鼠」、ジャック・トンプソン「戦場のメリークリスマス」
1971年/オーストラリア=アメリカ合作映画/109分/ビスタサイズ/字幕翻訳:桜庭理絵
提供・配給:キングレコード 配給協力・宣伝:ビーズインターナショナル
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STORY
へき地の小学校に赴任した若い新任教師ジョン(ゲイリー・ボンド)は、クリスマス休暇で恋人に会うためにシドニーへと向かう。彼は途中でブンダンバヤという小さな町で1泊することになるが、気のいい住人たちの過剰なもてなしを受けることに。さんざんビールを振る舞われ、熱狂的なギャンブルにハマり、さらにはカンガルー狩りにまで同行することになる……