即戦力向け転職サイトの草分け的存在であり、リクルーティングのプラットフォームを運営する「Bizreach(ビズリーチ)」が地方企業の求人に力を入れ始めている。

実際にビズリーチのサイトを覗いてみると「地方創生求人特集」「高知県特集」など、地方にフォーカスした求人が多数掲載されている。しかも、募集要項をよくみると幹部候補や部長職などハイクラス求人もたくさんあり、年収も高水準でチャレンジングな募集要件となっていることがわかる。

今回、この地方企業にフォーカスした求人掲載について、筆者は広報担当者に話を聞いてみた。

Q:なぜビズリーチが地方での人材採用に着眼したのか?

A:「ビズリーチ」はデータベースに登録をしている会員の方に対して、企業が直接スカウトを打てる
インターネット上のダイレクト・リクルーティングサービスです。

サービスリリース当初は首都圏企業のご利用がほとんどでしたが、ここ数年、地方企業のご利用数が増え続けており、前年同期比で3.46倍と大きく増加しております。(※1)

インターネット上で地理や知名度、企業規模などに関係なく首都圏の人材に声をかけることが可能なためです。

一方で労働人口減少など将来の日本が直面する問題が地方ではすでに起きており、地元だけでなく首都圏からの人材還流を求める動きがはじまっているためです。

またそういった課題を地方でいち早く経験することは、人材としての希少価値を高めることにも繋がります。今後、ビジネスモデルの短命化や労働力減少はさらに加速するとされており、即戦力人材の流動化は日本全国で必要とされるでしょう。

ビズリーチは地方への人材還流の流れを後押しすることで、日本全体の生産性向上に貢献していきたいと考え、地方での人材採用に着眼しました。

Q:地方で、今求められている人材像のイメージや傾向はありますか?

A:産業を生み出すためにはビジネススキルのあるプロフェッショナルが必要ですが、地方ではそういった人材が不足しているケースが多く、各種管理職や企画系職をはじめとした経験豊富な即戦力人材へのニーズが高まっています。

一方でビズリーチ会員へのアンケートによると、約7割が「地方転職にやりがいあれば前向きに検討」と回答しており、震災以降、お金よりもやりがいを第一にキャリアを選択するプロフェッショナルが増加していることが伺えます。(※2)ビズリーチは今後も、こうした地方と都市圏 即戦力人材のマッチングの加速化を目指してまいります。

このように、ビズリーチが地方の求人に力を入れる背景には、地方企業による即戦力人材の求人数増加、そして仕事に「やりがい」を求める求職者の増加があるようだ。

地域創生課題には多様なバックグラウンドや新しい消費を作っていくビジネスマインドが必須であり、今回の求人のこの取り組みは人材還流や移住などの地方側のニーズに応えつつも、事業開発系/企画系管理職たちの新しいキャリアパスを作ったという意味で非常に意義深いと考えている。

転職を通じて、よりチャレンジングな仕事に取り組みたいと考えている人は是非一度見てみてほしい。

▼参考リンク

https://www.bizreach.jp/content/sp/chihou_sousei/
https://www.bizreach.jp/bizreachnews/backnumber/463

※1:2013年4月~2014年3月と、2014年4月~2015年3月で比較
※2:2015年5月 N数:1,706名、平均年収940万、地方転職への興味・意向に関するアンケート調査より