芽の砌、卒業生の晴れ着姿に時の流れを感じる候、みなさまに於かれましてはますますのご活躍のこととお慶び申し上げます。

さて、今回は「花見に捧げるレシピ」の第一弾と致しまして、ビールに合わせたものをご紹介させて頂きます。

地ビールという言葉がありますように、それぞれの国でそれぞれのビールが作られ、その国の気候や、お国柄などを反映し、様々な種類のものがあります。
普遍的に全てのビール合う料理を作るのは不可能ですので、今回は日本のビールに合わせたものにしたいとおもいます。

日本のビールの特徴と言うのは、刺身や白米に合わせて飲むことを前提とした淡麗な苦味と香りです。
重ねて、ビールは駆け付けの一杯という趣きが強く、ビールで乾杯をし、それぞれが持ち寄った酒類を味わうという花見全体の流れを汲むのであれば、ビールに合わせるのは主菜と言うよりは、前菜の様なものが良いと思います。

それらを加味し、考えた結果、おかきが良いのではとい答えに辿り着きます。

おかきというものは、乾燥させた餅を油で揚げたもので、米が使われています。
米と合わせることを前提として作られている日本のビールには最適の食材を使用しています。

また、一品と言えるほど重くなく、今回の趣向にはぴったりです。
是非、米の香ばしさと甘みと、ビールの香りと苦味が双方に際立つさまを舌で味わって下さい。

下記のレシピではシンプルに菜種油で揚げ、塩で味付け致しますが、みなさまの好みに合わせて、油にごま油やグレープシードオイルを使ったり、抹茶塩や、カレー塩、梅塩、粉末の昆布茶、醤油などで味付けをしたりとお好みに合わせてレシピを組んで下さい。

些か、作り手の趣向が見えすぎてくどいかもしれませんが、花見の一品ということで、桜塩なども面白いかもしれません。

花見に捧げる料理①:おかき

材料
切り餅…4切
菜種油…適量
塩…適量

作り方
①餅1切を6当分に切る。
②①をざるにのせ、一晩乾燥させる。(可能ならば5日間ほど)
③②を190度に熱した油できつね色になるまで揚げ、油をよく切る。
④熱いうちに塩をふって完成。

※カロリーが気になる方は、油を使わず、オーブンや電子レンジを使った作り方もありますので、調べてみて下さい。

「おかき」 - 花見に捧げるレシピ① column150323_okamura_3

岡村飛龍
「おかき」 - 花見に捧げるレシピ① column_recipe_okamura-in01