何やら「オアシス」周りが最近騒がしい。もちろんデビュー20周年ということで、ロンドンで展示会『Chasing The Sun : Oasis 1993-1997』が開催、日本でも特設サイトが開設され、著名人のメッセージが公開されるなど、「オフィシャル的」に話題が多いことは確かだ。しかしそれだけではない。ここ最近「ギャラガー兄弟がマンチェスター・シティの試合を一緒に観た」ことがニュースになったり、リアムが突然「OASIS」とTwitterに意味深な投稿をしたり、ノエルもラジオ番組で「5億円か5億個のコンドームをくれたら再結成してもいい」とジョークをかますなど「もしかして・・・?」と思わせるようなことが続いている。

(当然期待させておいて何もないのがお約束。英国内では「グラストンベリーの2日目のヘッドライナーで再結成」といった噂も流れていたが、公式にグラストンベリーサイドが否定し、メタリカのヘッドライナーが確定した。)

オアシス展『Chasing The Sun』に潜入

そんな毎度お騒がせなオアシスだが、先月ロンドン・ショーディッチで20周年を記念した展示会が開催されたので、今回はその様子をお届けする。

まず今回の展示会は、オアシスデビュー20周年を記念して開催されたもので、約10日間、ショーディッチにあるLondon Newcastle Project Spaceにて行われた。太っ腹なことに入場料は無料で、平日の昼間に訪れたのにも関わらず多くのオアシス・ファンが集まっていた。メッセージを残せるノートを見せてもらうと、はるばる日本からやって来たファンのコメントも見つけることができた。

メンバーになりきって『Definitely Maybe』の世界に

会場内はかなり広く、未公開写真や結成間もない頃のライブのチケットなど、なかなかお目にかかることができないアイテムをたくさん見ることができた。加えてメンバーが使っていた楽器や衣装なども展示されており、ファンなら誰しもヨダレが垂れてしまうような空間がひたすら続く。さらに会場の奥に進むとインタビューやライブの映像が観られる部屋が設置されていたり、『Definitely Maybe』のアルバムジャケットになった部屋が再現されているコーナーも。ここではファンが列を作って交代で写真を撮り合っていた。5人以上で来場しているファンはなかなか少ないので、そこに居合わせた他のファンに声を掛け合って一緒に撮影する姿はとても微笑ましい光景だった。付け加えておくと、床に置いてある煙草やライターの色まで再現されていて、それに気づいたファンを喜ばせていた。

ノエルの手書き歌詞や楽譜も展示

数々のレアアイテムの中でもひと際注目を集めていたのが、ノエル直筆の手書きの歌詞やタブ譜。実際に書き直している箇所などもあり、名曲が生まれた瞬間を感じることができる。こんなレアアイテムたちのオンパレードにも関わらず、入場料フリーのこのイベント。日本でも今年中に開催されるという情報もあるので、是非公式HPなどをチェックしてみて欲しい。またブリットポップ20周年を記念して、Amazon UKでは特設ページが開設されている。オアシスを中心に94年当時の雰囲気を感じられる作りになっているのでこちらも合わせて楽しんでみてはいかがだろうか。当時に思いを馳せながら、オアシスの再結成についてファン同士で議論するのも、オアシスというバンドの楽しみ方の一つであり、この時代を体験してきた僕たちへのご褒美みたいなものではなかろうか。

(ブログ「LONDON COLUMNING」より抜粋)