3回に渡ってお届けしてきたベルリンクラブカルチャーに続き、今回はファッションとアートについて紐解いていきたいと思います。

以前から気になっていたベルリンのファッションは一体どんな感じなのだろう?どこよりもゲイカルチャーが浸透し、東京やNY同様にメルセデスベンツ主催によるファッションウィークが開催されいている。パリやミラノの様な華やかさは感じないが、上質でシンプルながらデザイン性も高い北欧ブランドの浸透や、セカンドハンドやヨーロッパヴィンテージのクオリティーの高さが目立った。ハイエンドなスタイルよりストリートや自分のライフスタイルをファッションに落とし込んだ独自のスタイルを楽しんでるように感じた。
壁アートをはじめとする観光地としても有名なミュージアムが多く存在するベルリンのアートは広い敷地を活かした独創的な発想に、かなり発展的。
そんなベルリンの最新ファッションとアートをおススメガイドと共に紹介します!


GARMENTS

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ベルリンではセカンドハンドショップのクオリティーが高く、街で見かけるオシャレな人は全身ブランドというよりヴィンテージアイテムをうまく合わせている人が多く見られた。現地の友人たちにも薦められた人気のショップがこちらのショップ。
ミッテ地区に2店舗構えるGARMENTSはローカルのファッションピープルからも支持が厚く、ハイエンドなブランドから70年〜80年代のヨーロッパヴィンテージを中心に取り扱っている。今回足を運んだのはレディースのみの店舗だったが、もう1店舗ではメンズも取扱っている。ハイセンスなセレクトで状態も良いものが多いのにかなり良心的なプライスが魅力的。ヨーロッパサイズの洋服や靴は日本人には大き過ぎて合わないのが残念だが、クラッチバッグやハンドバッグ、ヘアアクセなど小物のセレクトセンスも抜群なので、1点物のヴィンテージグッズを手に入れることが出来る。品揃えだけでなくディスプレイなどにもかなりのこだわりを持っていて、いかにも観光客ノリで行くとモデル並にかわいいスタッフの対応が冷たいので要注意。

GARMENTS
Men & Women
Stargarder strabe 12A, 10437 Berlin
Women
Linienstrabe 204-205, 10119 Berlin

photo by Katsue Kikita

SING BLACKBIRD

【フリーランスPR&ライター宮沢香奈が迫る!!】ベルリンカルチャーの魅力を紐解く旅vol.4 life130227_berlin04_sing-blackbird

続いて、ガイドブックにも載っている有名店のSING BLACKBIRD。店内はそれほど広くないが、カフェが隣接していて、とても居心地の良い空間だった。お茶をしている間にも何人もの来客があり、買い取り希望が後を絶たなかった。ヨーロッパヴィンテージに限らずいろんな古着が多く、メンズの取扱いもあり。小物は少なく、コートやジャケットなどのアウター類、ニット、カットソー、パンツなど洋服がメインで日本の古着ショップに近い印象。オーナーらしきスタイリッシュな女性がとでも親切で、撮影や取材にも気さくに応じてくれた。カフェの壁には日本のガイドブックに載った記事を飾ってあり、微笑ましい一面も。ショッピングの休憩を兼ねて行くのがおススメ。

SING BLACKBIRD
SANDERSTRASSE 11 BERLIN

photo by Katsue Kikita

VooStore

ベルリンのファッションは日本同様にH&Mなどの北欧系ファストファッションが主流となっている。
2年前にメタルなどを扱う鉄工場をそのままショップに改造して出来たセレクトショップVoo Storeでも、日本でも人気を得ているACNE STUDIOSをはじめとする北欧系ブランドが中心で、スカンジナビアスタイルをコンセプトにレディース、メンズともにヨーロッパの新進気鋭ブランドを中心に展開している。
特に気になったのがスウェーデンのシューズブランドであるminimarket。メンズライクでシンプルなデザインにインパクトのあるヒール、美しいレザー使いと一目で恋をしてしまった。他にもドイツ人デザイナーが手掛けるREALITY STUDIOは民族衣装からインスパイアされた珍しい織り模様や独特な素材使いで、VooStoreでもかなりプッシュしているドイツブランドの1つである。

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ランウェイショーが余裕で出来るほどの広々とした店内には、ACNE PAPERのみのコーナーが設置されていたり、ファッションやアートを中心とした最新のブックコーナー、マニキュアやアロマなどのコスメ、さらには同フロアーにカフェまで隣接されていて、何時間でもいれてしまう優雅なショッピングタイムが楽しめる空間作りが素晴らしい。スタッフは全員男性、とにかくスタイリッシュで、とても丁寧に対応してくれる。

VooStore
Oranienstr.24,10999 Berlin

photo by Mari Inoue (Berlin)

WOOD WOOD ANNEX STORE

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続いて、オリジナルを含む独特のセレクトセンスが光るWOOD WOOD。シンプルな店構えに店内はそれほど広くないが、KENZOのシューズラインに、addidasやNew Balanceのスニーカーといったハイエンドとスポーツラインの厳選されたセレクトがおもしろかった。他にはない希少なアイテムも多く、ストリートとハイエンドのミックスを楽しめるラインナップとなっているオシャレ上級者向けのショップ。

WOOD WOOD ANNEX STORE
Rochstrasse 3 10178 berlin

photo by Mari Inoue (Berlin)

The Early Bird Hype

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[twocol_one_last] 【フリーランスPR&ライター宮沢香奈が迫る!!】ベルリンカルチャーの魅力を紐解く旅vol.4 life130227_berlin04_early-bird2-e1361975657148[/twocol_one_last]

他にもZIPが主宰するドイツの代表的なテクノレーベルで、Ricardo Villalobosが多くリリースしていることでも知られるPerlonのレコードとともに洋服や小物、おもちゃなどミュージアムショップのようなユニークなセレクトのTHE EARLY BIRD HYPE。人気の高いPerlonのアートワークに合った個性的でPOPなグッズがおもしろい。イベントスペースとして、アート展示やワークショップなどが行われることもあり、アーティストやクリエイター、レーベル関係者が多く足を運んでいる。

The Early Bird Hype
Rosa-Luxemburg-Straße 15, 10178 Berlin

photo by Mari Inoue (Berlin)

KAFFEEMITTE

ショッピング中や後の休憩スポットとしておススメな場所も紹介したい。
平日のランチ前でもローカルのオシャレな人たちで賑わう“KAFFEEMITTE”。ここは、チーズケーキが有名で種類も豊富。ケーキ以外にはピタサンドやフォカッチャなどのサンド、ドリンク類も豊富でどれもボリューミー。

KAFFEEMITTE
weinmeisterstr.9a 10178 berlin

photo by Mari Inoue (Berlin)

Kosmetiksalon Babette

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キャッシュオン形式のバーKosmetiksalon Babette。高級レストランのような全面ガラス張りにこだわりのインテリアが並ぶ広い店内では、チャージもなく手頃な料金で本格的なカクテルが楽しめる。2階がラウンジになっていて貸し切りパーティーを開くことも可能。

Kosmetiksalon Babette
Kari-Marx-Allee 36-10178 Berlin

photo by Katsue Kikita

Galerie EIGEN+ART

今回の旅で絶対果たしたいと思っていたギャラリー巡りは時間の関係で数カ所しか回ることが出来なかったが、印象的だったのが旧ユダヤ人女学校をそのままギャラリーやカフェとして活用しているGalerie EIGENここは各階にそれぞれ違うギャラリーが入っていて、すべて無料で観ることが出来る。まるでポートレイトのような著名人の絵画や本物かと思って何度も驚かされた等身大フィギュアが置かれているギャラリーやGAMAというモンゴル人画家の部屋がとても印象的。カラフルで美しいファブリックやインテリアの中に必ず人物が描かれていて、その人物をよく見るとゾッとするようなダークでシュールな表情をしているのが分かる。まるでおとぎ話の裏世界を観た感覚に陥った。

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Galerie EIGEN+ART
Auguststrabe 11-13 10117 Berlin

photo by Katsue Kikita

KW Institute for Contemporary Art

Galerie EIGENから徒歩圏内にあるのが、コンテンポラリーアートのミュージアムとして有名なKW。私たちが訪れた時には「ONE ON ONE」というインスタレーションが開催中で、1階〜4階の各フロアーごとにいくつかの小さな部屋があり、その部屋ごとにアーティスト1人ずつの作品が展示されている。外からは何も見えず、部屋に入れるのも1人だけ。入った時に作品を見て驚くのも感じるのも1人だけ。受付時にもらった“ONE ON ONE”と書かれたドアプレートを持って、部屋に入る度にドアにかけていくしくみになっている。出展アーティストはオノ・ヨーコをはじめ、世界有数のアーティストが多数参加している。人気の展示だったようで、平日にも関わらず多くの来場者で、各部屋の前には行列が出来るほど。全部見るにはかなりの時間を要するが、アーティスト、作品、自分、ずべて1対1対1で向き合ってみると実にいろんな考えが浮かんできて、想像力を掻き立てられた。今までに体験したことないとてもおもしろい経験をさせてもらった。

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KW Institute for Contemporary Art
Auguststrabe 69 D-10117 Berlin

photo by Katsue Kikita

do you read me?!

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アート関連でどうしても紹介しておきたかったのが、“do you read me?”というかわいらしい名前のブックストア。ファッション、写真集、グラフィックなどを中心とした世界中の本や雑誌が揃っている。日本ではかなり値段が高い上に取扱いも少ないフランスのファッション誌Self Service magazineなどが20ユーロで手に入る。ショップロゴをプリントしたさりげないデザインがかわいいエコトートも4.5ユーロで購入出来る。日本以上にトートバッグを持っている人を多く見掛けたが、流行りというより近所を歩く際のマストアイテムのようだ。

do you read me?!
Potsdamer Strabe 98 10785 Berlin

photo by Katsue Kikita

次回は、クオリティーの高さと良心的なプライスに驚いたセカンドハンドビジネスを追求!滞在中に開催されていたヴィンテージファッションレーベルの展示会&パーティーへ潜入取材を行ってきたのでその模様と現地クリエイターたちのスタイリッシュなライフスタイルもご紹介します。お楽しみに!

text by Kana Miyazawa
thanks to Mari Inoue(Berlin) , Rieko Matsui(Berlin) , Naoko Yamauchi

ライタープロフィール

宮沢香奈(Kana Miyazawa)
セレクトショップでのプレス経験をもとに、インディペンデントなPR事業をスタートさせる。国内外のブランドプレスやパーティーなどのファッションPRとクラブイベントや大型フェス、レーベル、アーティストインタビューなどの音楽PR二本を軸にフリーランスとして奮闘中。今までにBIG BEACH FESTIVAL2009, 2011、rural2011,2012、XLAND2012、横浜ベイホール15th、ageha 10th anniversaryなどを手掛ける。ファッションにおいては、2012AWより国内初となるUNITED NUDEのPRに就任。その他、フリーライターとして執筆活動も行っている。